わの会「わたくし美術館」紹介・案内                                   

                  わたくし美術館会議発足にむけて
                                   わたくし美術館議長 水口英男


 わたくし美術館会議は、個人のコレクターや作家自身により運営されている美術館の集まりです。全国美術館会議は博物館法に則り公立、私立(企業など)運営基盤を整えた活動をしていますが、わたくし美術館は形態も千差万別で、作家自身が作品を公開したり、コレクターが収集した作品を公開することで運営しています。ほとんど財政基盤はなく情熱だけで何とか継続されているのが現状です。

 このたび40年程前に尾崎正教氏によって提唱されたわたくし美術館運動をさらに進めて、各わたくし美術館がネットワークで繋がりながら情報交換などの交流の場を作って少しでも運営に資する会にしてきたいと思います。
 美術館は作品の収集、保管、公開、継承の役割を持っています。

収集により作品の価値を認め、公開によって社会的な価値として広め、保管継承によって文化として後世に遺していくことです。わたくし美術館は個人で収集された作品をどこからも支えられるとなく公開しています。ところが個人の力量の問題、後継者の有無など、せっかく公開しても継続して活動していくは大変厳しいのが現実です。社会的文化活動として始められた個性的なわたくし美術館が意義ある活動として認められていくようにしたいと考えました。

 まずは、皆様の美術館活動の情報を整理してネットに公開していきます。ご協力のほどよろしくお願いします。
                                                     以上 

      

美術普及家  代表者         髙木巧治 様
住所
岡山県
美術普及家の道を歩んだきっかけ
絵画コレクションが10年を迎えた時に、個人絵画コレクション展を公立美術館で開催し皆様に大変喜ばれました。その折に個人絵画コレクション展を継続できるのであれば無償でコレクションをお貸しすれば経費削減になるのではと思い、これを美術普及活動と称し働きかけて参りました。
     



運営方針
私は、30 歳から版画中心のコレクションを始めてきました。
1999 年には公立美術館で個人コレクション展を後輩の学芸員の勧めで開催しました。それ以
降、公立美術館や公立施設で美術普及活動をして参りました。特に美術館では、私のコレクションを無償で貸し出して企画展を開催して参りました。
公立美術館で個人コレクション展を開催する会を主宰し、岡山県内外で数十回開催し、来館者数は3万人超えます。

 活動内容

 1999 年 髙木コレクション展「15 の表現」(奈義町現代美術館)
 2004 年 髙木コレクション展Ⅱ「挿画本の世界展」(美作市作東美術館)
 2005 年 髙木コレクション展Ⅲ「オークションでのコレクション」(勝央美術文学館)
 2007 年 髙木コレクションから「藤田嗣治の版画」(勝央美術文学館)
 2010 年 T氏の小さなコレクション展(勝央美術文学館)
 2013 年 北斎・廣重ヨーロッパを魅了した「江戸の絵師」(勝央美術文学館)
 2015 年 魅惑のサラリーマンコレクター髙木巧治 25 年の軌跡(勝央美術文学館)
 当「魅惑のサラリーマンコレクター展」は内閣府委員会組織のアートコモンズ・ジャパンサーチに記事掲載


広報活動

・2017 年 勝央美術文学館に作品寄贈と美術普及活動により、紺綬褒章を受章。
・あーと・わの会に入会後に、私の美術普及活動と、あーと・わの会の美術普及活動を、国会の議員会館(副大臣)に紹介、陳情、同時に文化庁のヒアリングを受け、あーと・わの会が文化庁に認知いただけるきっかけとなりました。
その他・特長
2022 年3月日本学術会議の協力学術研究団体である日本美術教育学会会員。2022 年6月日本美術著作権協会 JASPAR の作家となりました。




アクセス(地図)
なし

 企画展、ご活躍状況(写真)
  
         
 
美術館名
かがみの近代美術館
代表者         設立年
辻本髙廣        2018年
住所
〒708-0504  岡山県苫田郡鏡野町奥津川西692
0868-52-0722
開館時間 
9:00~18:00(入館受付は17:00まで)
休館日 月曜日(月曜日が祝日、振替休日の場合、火曜日がお休みです)
入場料 お一人様700円(お飲み物・菓子付)
小学生以下は無料
 ホームページ http://www.kagamino-museum.com/  メールアドレス info@kagamino-museum.com
設立の趣旨
かがみの近代美術館は、一部の画家は再評価されてはいるものの、その多くが忘却の彼方へ置き去りにされようとしている国内の“夭折・未完の画家”を中心に紹介しています。 館主がサラリーマン時代に人知れず収集したコレクションを並べた、誠にささやかな“自称美術館”ではございますが、少しでもこうした不遇の画家たちの顕彰の機会になればとの思いで開設させていただきました。




運営方針
夭折そのものをテーマとするのではなく、残された時間が短かった若い画家たちが“どのように生きようとしたか”に主眼を置き、ご来館の皆さまとともに思いを巡らせたいと思っております。
 古民家でシニアの方々がゆっくりと鑑賞していただける空間の提供に努めてはおりますが、当館が最もメッセージを伝えたいのは若い人たちであり、時空を超えて同年代の生きた証としての作品と向き合っていただくことを願っています。
もとより高価なものは一切ないサラリーマンの等身大コレクションである点をお許しいただき、ご来館の上、時間の許す限りゆっくりとご鑑賞いただきたいと存じます。
 活動内容(企画展など)
「作品展示紹介」
・一階展示室にて、道半ばで亡くなった夭折・未完の画家を常設展示。
・尚、全ての作家について、紙ベースでの解説に加え、お客さまの携帯電話でQRコードを読み取って聴いていただく方式の音声ガイドを導入(Wi-Fi環境提供)
・また、濡れ縁や床の間、押入れをリノベーションし、岡山県の伝統工芸・備前焼(隠崎隆一、藤原雄や古備前作品)を展示。
・二階展示室は、月替わりで岡山県北のアーティストの作品展を企画・開催。






主なコレクション
「水彩、パステル、素描」
難波田史男、四谷十三雄、金山康喜、野田英夫、篠原道生、前田寛治、佐分 眞、柳 敬助、川上涼花、島崎鶏二、佐藤清三郎、長谷川利行、野口謙蔵、古茂田守介、陽 咸二、小熊秀雄、森田恒友、中川八郎、安藤仲太郎、坂口右左視、中西利雄、竹久夢二、中村正義、高見修司、中原 實、木下秀一郎、磯辺行久、堀内康司、伊藤久三郎、阿部合成、小泉 清、小山田二郎、平野 遼、神谷信子

「油彩」
岡本帰一、田中 保、吉田 卓、長谷川三郎、津田正周、佐藤 渓、荒井龍男、清水登之、青山熊治、菅野圭介、片多徳郎、今西中通、青柳喜兵衛、畠山三朗、松下春雄、上山二郎、大橋了介、木下雅子、居串佳一、林 重義、熊岡美彦、加藤静児、原 勝四郎、山中春雄、持田千佳、神原 泰
「版画」
田中恭吉、加藤太郎、瑛九、谷中安規、大泉茂基
広報活動
・パンフレット観光施設・旅館に配備
・有線テレビCM




今後の方向性・課題
・奥津温泉エリアの価値向上
・OKUTSU芸術祭(館長が総合ディレクター)による地域貢献
・海外の博物館との連携
・芸術大学との連携
その他・特長
・当館(古民家)は、約160年前の江戸末期に、染物屋として建築され、かつては土間に藍染の甕が置かれていたと伝わっており、今日でもこの家は「紺屋(こうや)」という屋号で呼ばれています。
 特徴としては、この時代では珍しい茅葺総二階の建築で、内部は外見では想像できない一尺二寸、36cmの立派な欅の大黒柱や太い梁が目を引きます。ただ、一階の天井が低いため、畳と床を撤去しアンティーク煉瓦を敷いて美術館に適合する高さを確保しております。尚、畳の下からは今日では見られない大きな栗の一枚板が張られていたため、中央に板の間をつくり再利用しました。
また、囲炉裏の間や階段ダンス、栗材の床の間は、出来る限り原型に留めて江戸当時の古民家の風情を残しました。また、二階展示場へは、階段箪笥を上がっていただきます。
アクセス(地図)
岡山県苫田郡鏡野町奥津川西692
電話 : 0868-52-0722
奥津温泉から国道179号を倉吉方面に車で約2分
国道から約100m
バス停 細田から60m

※カーナビをご利用の方は「奥津公民館」を入力して頂くと便利です。
 奥津公民館/ 鏡野町奥津川西725-1
 TEL.0868-52-0050




 外観・展示室内風景(写真)
  

  

 
美術館名
高木俱・山口源美術館
代表者         設立年
水口英男        2018年
住所
410-1123 静岡県裾野市伊豆島田355-3
055-993-5930
開館時間 10:00〜18:00
休館日 木曜日・年末・年始 
入場料 無料 予約制
 ホームページ http://arthouse.sp.land.to/  メールアドレス susono-art@sf.tokai.or.jp
設立の趣旨
山口源と高木俱は共に沼津に縁の深い作家で、山口氏は国際展で評価されたのですが、亡くなられて40年以上が過ぎ段々忘れられています。高木氏は30数年の付き合いから、美術への姿勢、精神の高さに尊敬をしておりました。二人の作品を顕彰し後世に遺す一助となればと思います。
運営方針
・作品の収集活動より、美術に興味を持って楽しんでくれる人を増やしたい。
・誰でもが気軽に来て癒しの空間にしていきたい。
・美術の裾野を広げることが、作家にとっても社会にとっても必要と感じています。
 活動内容(企画展など)
裾野アートハウスとして現代の作家の企画画廊として1986年に設立し多くの展覧会を実施。
2018年に上記美術館設立。
主なコレクション
青木一香 一原有徳 大沢昌助 オノサトトシノブ 
北川民次 澤田祐一 菅井汲 菅沼稔 島州一       
難波田龍起 馬場檮男 望月通陽 他
広報活動
企画展の時に案内状。新聞社等に呼びかけ。
図書館・市文化センターなどに案内状かチラシを置かしてもらう。
今後の方向性・課題
これはと思う作家を取り上げたい。インスタレーションなどもOK。ただし自宅スペースなので展示できる範囲で。
高齢者となり収集した作品をどのようにしていくか思案中。
その他・特長
自宅を開放したギャラリーと美術館なので入りにくいようです。気軽に来て頂きたい。
企画展開催中は予約はいりません。その他の日は
予約をお願いします。
アクセス(地図)
・JR三島駅よりバス(裾野方面行き)伊豆島田上で下車。徒歩3分
・東名高速裾野ICより20分
・新東名 沼津長泉ICより15分
 外観・展示室内風景(写真)
        
 
美術館名
柏わたくし美術館(現在 休館中)  
代表者         設立年
堀良慶         2000年11月1日
住所
〒277-0871 千葉県柏市若柴1-358
0471-84-8381
開館時間 10:00〜18:00
休館日 木曜日・年末・年始 
入場料 無料 予約制
 ホームページ 開館11年後閉鎖  メールアドレス ryokeihori@yahoo.co.jp
設立の趣旨
心の癒し、心の活性の為にコレクションしてきました。精神世界の充実と拡大の為 公開しています。社会貢献も目的の一つです。「心の開放」をキャッチフレーズにしました。発信はあくまで“個からの発信”です。少し図々しく、全国向けにHPと月刊美術誌に掲載してきました。
運営方針
約1000点の所蔵作品を自宅で展示、公開。“個からの発信”を基本とし、美術普及を目的としました。

1収集、2保存、3展示、4 教育、5美術普及、6美術研究の内1,2,3、5を実施しました。
 活動内容(企画展など)
1 年5回程度の企画展(1)特定作家の個展、回顧展70点を目標 (2)一人のコレクターのコレクション展70点を目標  2 当初物故作家の展示を重点に運営  物故者の企画展は力不足、現存作家中心に切り替え、力ある女流作家の発掘顕彰を推進  
3 企画展実施回数 平成13年(8回)、14年(9回)、15年(7回)、16年(5回)、17年(5回)、18年(5回)、19年(4回)、20年(4回)


主なコレクション
<物故作家> 菅野圭介、安藤信哉、井上長三郎、内田巌、海老原喜之助、甲斐仁代、加賀孝一郎、河合新蔵、木下孝則、草光信成、熊岡美彦、黒田重太郎、小泉清、小西正太郎、小牧源太郎、真田久吉、鈴木利彦、高畠達四郎、高間惣七、田辺至、寺田正明、富田温一郎、中沢弘光、仲田菊代、浜田保光、峰村リツ子、矢崎千代二、山田正亮、吉田博、小野具定、岸田劉生、木内克、下村良之助、ケーテ・コルビッツ
<現存作家> 野田哲也、鞍掛徳磨、鈴木民保、鳥毛将宏、アイオー、青山美野子、内藤瑶子、水野朝、木原千春、川崎光草子、高橋正子、森敬子
広報活動
少し図々しく、全国向けにHPと月刊美術誌に掲載してきました。40万円/年
 マスコミ30社/企画に投げ込み投稿を津図家増した。NHK日曜美術館に野田哲也展が放映、日経、読売、朝日新聞に記事掲載。
今後の方向性・課題
2000年 開館
2010年 常設、完全予約制
2014年 実質休館、貸出美術館に変更
2023年 完全閉鎖

その他・特長
物故作家を常設、現存作家を企画展としました。
野田哲也、青山美野子、内藤瑶子、水野朝、木原千春、特に力ある女流作家を取り上げました。

アクセス(地図)
R柏駅よりバス(若柴循環)で入谷津下車、徒歩3分
つくばEⅩ、柏の葉公園駅から徒歩13分


 外観・展示室内風景(写真)
               
パレット柏での野田哲也展は4500名の来館者、国立イスラエル関係者36名が我が美術館を見学。